■欧州特許庁の維持年金は高いが、10ヶ国にバリデーションするならそうでもないという話


欧州特許庁への特許出願では日米とは異なり、特許が登録になる前から維持年金費用が発生します。
欧州特許庁へ支払う費用は下記の通りです。(分割出願にも親出願の出願日を基準として維持年金が発生します。)

 3年度:470 EUR
 4年度:585 EUR
 5年度:820 EUR
 6年度:1050 EUR
 7年度:1165 EUR
 8年度:1280 EUR
 9年度:1395 EUR
 10年度以降各年:1575 EUR

これが結構高いので、早く特許にして維持年金費用を節約するという進め方があります。
審査を早める方法としては、欧州移行時に規則161及び162(補正の機会)の通知を放棄する方法や、PACE(早期審査)を請求する方法などがあります。
規則161及び162の通知の放棄は移行時に書面にチェックを入れるだけなので追加費用はかかりません(SKの場合は)。
PACE
は特許庁費用がかからず、手続き的にも簡単なので代理人手数料は比較的安いです。

ただ、早く特許にしたとしてもバリデーション(各国で有効にする手続き)後に各国で年金がかかるので、結局どうなのっていう疑問があります。

ドイツ、イギリス、フランス3カ国(合計)や、それより少ない国数にバリデーションする場合は、欧州特許庁の方が高いようですので、維持年金的には早く特許にすると節約になるようです。
20年など極端に遅くに登録になる場合は除きます。)

では10ヶ国だとどうでしょうか。
ざっと計算したところ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、トルコ、ポーランド、ベルギー、スイス、オランダ(合計)の5年度年金は848 EUR7年度年金は1473 EUR10年度年金は2526 EURでした。
この感じだと、10ヶ国出す場合は早く審査を進めても維持年金のメリットはほぼなさそうです。


 
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徳重大輔


Author: 徳重大輔

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SK特許業務法人に勤務しています。明細書作成、特許調査、その他一通りやってます。明細書は抗体関連、調査は無効資料調査が好きです。

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